災害時の食事について
当院では毎月、透析患者さまの食生活についての院内情報誌「きらり 透析生活 ~栄養通信~」を発行しています。
医学博士である院長と管理栄養士が、共に知見を出し合い制作しています。
今回はバックナンバー編、テーマは「災害時の食事について」です。
AIによる要約
災害時の非常食の必要性が高まっています。特に透析治療を受けている患者にとっては、通常の治療が確保できない状況も考えられるため、食事のポイントを見直して備えておくことが重要です。
まず、エネルギー不足にならないよう注意することが必要です。エネルギー摂取が極端に低下すると、筋肉が壊れてエネルギーに変わり、尿毒素やカリウムが増加し、尿毒症や高カリウム血症のリスクが高まります。そのため、主食をしっかりと摂取し、保存の効くお菓子を利用してエネルギー補給を心がける必要があります。
次に、塩分と水分は控えるべきです。塩分を摂取すると水分摂取量が増え、体重が増加しますので、塩分と水分の多い食事は具材中心で食べるように心掛けるべきです。
特にインスタント麺の場合、粉末スープの使用量を減らすか、スープを残すことが推奨されます。
カップラーメンを食べる際は、ゆで汁を捨てて新しいお湯でスープを作ることで無機リンの摂取を減らすことができます。
透析患者にとって災害時には食事面での注意が多いため、家族と一緒に缶詰やレトルト食品を備蓄しておくのも良いでしょう。特に低たんぱくでカリウム、リン、塩分の少ない食品を選ぶと安心です。
缶詰の賞味期限は約3年なので、備蓄しておき、期限が近づいたらアレンジを楽しむと良いでしょう。
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